「お金持ちになれる秘密の本」
独立を考えている方、お金持ちになりたいですよね。わたしもお金持ちになりたいです。
本を読んだ方がいいのはわかっているけど、一般的なビジネス本は難しくて読めない。
それならこの「新版ホワンの物語」がおすすめです。
約400ページある分厚めの本ですが、本が苦手な方でもとても読みやすいです。
海外から和訳された本って読みづらかったりしませんか?
竹村俊助氏の著書「書くのがしんどい」では、翻訳本に違和感がある理由に「冗長さ」があると言います。
おそらく洋書は、本を読み慣れている「読書家」がじっくり読み込む前提で書かれているから本の中身に入りやすくするために前置きから固めていくそうです。
そうなると本の初心者は、何を言いたいのか理解できずに読むのを諦めてしまうんですよね。
「新版ホワンの物語」はそんなことありませんでした。
物語形式の本なので、読んでいるうちに主人公のホワンに感情移入し、自分がホワンになったつもりで読み進めてしまいます。
この本を読んだからといってお金持ちになれるわけではありません。
この本を読んで、お金持ちになれる人の考え方・振る舞い方・どう行動しているのかを学んで実践してみてください。
きっといい方向に進めます。
この本最大のキーワードは「チャンス」
この本は貧乏小作人の家庭に生まれた「ホワン・ゴメツ」が成功者「エクトル・オルテガ」に出会ったことがきっかけで人に恵まれ、お金や愛をつかんでいく物語です。
成功を獲得していくにつれ、人からの妬みや足の引っ張り、挫折も味わいます。
それに立ち向かっていくホワンの姿についつい感情移入したり、お金持ちになろうと一生懸命頑張っているホワンへの応援の気持ちも生まれたりと物語に引き込まれていきます。
あらすじ
ホワンとたった1人の孫アントニオは互いに愛情溢れる関係。
アントニオはホワンが子供時代の話をしてくれるのを待ちわびていた。
話ができるタイミングが来たと思ったら、ホワンはいきなり倒れてしまう。
「私が死んだ後、お前は私に見捨てられたと思うかもしれない。しかし、本当のところは、お前とお母さんを守ろうとしたのだとわかってほしい」
この言葉を残して亡くなってしまった。
資産家だった祖父ホワンの葬式の後、遺書が読み上げられる。
大農場は働いてくれた小作人と屋敷の使用人に分割、広大な土地にある家と多額の現金はアントニオの母アンナへ、孫アントニオへの遺産は1束の紙だけ。
愛されていたはずの祖父からなぜ自分にはこんなものだけと落胆する。
悲しみを抱えながら自分の部屋に駆け込むアントニオ。
だが、祖父ホワンの言葉「見捨てられたと思うかもしれない」の言葉を思い出す。
本と一緒に受け取った手紙にはアントニオ宛に書かれたメッセージが書かれていた。
「人生における本当の財産をお前のもとに遺す」
祖父が遺した日誌「秘密の本」にはホワンが経験してきた世の中で成功するための必要な事項が書かれていた。
アントニオはようやく冷静になり、先を読み込む決意をした。
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両親が相次いで亡くなり、天涯孤独になったホワン。
ホワン親子から搾取してきた雇い主エルナンデスから土地も住む家も奪われるところから物語が始まる。
土地を奪われ、お金もない状態で都会へ向かう道中、整備の行き届いた立派な邸宅を発見。
ロバに水を与えるために寄ったその邸宅で、庭作業をしているエクトル・オルテガに出会う。
そこで出会ったエクトルは見た目からは想像できないが、実はとてつもない資産家であった。
今後ホワンが成長の壁にぶち当たる度にエクトルのところに立ち寄るようになる。
エクトルはその度に気づきを与えてくれる存在。
エクトル「注意していればチャンスはどこにでもある。賢い人間は、いつ何時、どんな場所にいても、チャンスをつかむことを学ぶものだ」
何かを手放してそして手にいれるチャンス
ホワンは最初に親友であるロバの「テレサ」を売る覚悟をします。
都会ではロバを係留する場所にもお金がかかるため、ほぼ文無しのホワンは苦渋の決断を迫られます。
ホワンは置かれた状況を察し、人の意見を素直に聞き入れたことでロバを売ってお金を手に入れました。
とても苦しい決断ですが、自分が欲しいものをなんでも手に入れられるわけではありません。
そんなことはないよ!と思う方もいらっしゃるかもしれません。
『二兎を追うものは一兎をも得ず』ということわざがありますが、二兎を得る事ができるのは、お金持ちになってからです。
自分の得意なことを活かすチャンス
ホワンはエクトルからロバを仕入れ、誰かに売る商売を始めてはどうかと提案された時、父親に付いて行った競り市で、ロバの目利きを知らないうちに学んでいたことに気がつきます。
自分が小さい頃得意にしていたことはないか、自分は難なくしているつもりなのに、人からすごいねと言われることはないか考えてみてください。
成功の種になるかもしれません。
リスクとリターンを学ぶチャンス
ホワンは都会で色々なお店に「仕事を探しています」と声をかけ続け、ようやくレストランでの仕事を見つける事ができました。
レストランでの安定した仕事を得ながら、ロバを売るという商売を始めたホワンはレストランの仕事に違和感を感じ始めます。
「レストランの仕事がなければ、ロバの仕入に時間を割けるのに」
現代で言えば新たに商売を始める際、今の会社員の立場を辞めてすぐに取り掛からない方がいいです。
リスクが大きすぎます。
会社員として安定した収入を得ながら、新しい商売を軌道に乗せていく。
このくらいのリスクがちょうどいいです。
勇気をチャンスに
ホワンの物語ではたくさんの勇気を得る事ができました。
・住んでいた土地を離れる勇気
・新地で新たに仕事を探す勇気
・何かを手放す勇気
・人に会いに行く勇気
いつの間にかチャンスを見逃していませんか。
つい今の場所が居心地が良くて、新しいことを始めるのが億劫だったり、新しいことに飛び込むのが怖かったりします。
この時点でチャンスを逃しそうになっています。

「勇気」
実は自分に言い聞かせている言葉だったりします。
まとめ
読み終わると清々しい気持ちになれました。
物語がハッピーエンド終わったのもありますが、16年前の本なのに現代で言われている成功法則とほとんど変わりがなかったのです。
今でも通用する本なので違和感なくスッキリと読み終えることができました。
人生の成功を考えている方はぜひ読んでみてください。気づきが生まれるはずです。
この記事ではわたし主観での気づきを書いてきましたが、読む人によっては気になる点が全く違うと思います。
本にはそんな面白さがあります。ぜひ読書を楽しんでみてください。
今回紹介した新版では本のタイトルを原題に近く変えたこと・挿絵を入れたことの違いですので、旧版と内容は変わりません。
この「秘密の本」は山川紘矢・山川亜希子夫妻が翻訳をしてくれているのですが、あとがきに書かれていたベストセラーの「ザ・シークレット」(角川書店)も翻訳されていることを知ったので次の本が決まりました。
こうやって次読みたい本を見つけていくのがわたしの本の選び方です。
またブラジルの作家パウロ・コエーリョの「アルケミスト」(角川文庫)も山川夫妻が担当されているようなので機会ができたら読んでみたいです。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
今でこそ大企業「サイバーエージェント」を作った藤田晋さんの創業期の苦労も成功も知れる一冊です。ノンフィクションですので臨場感あります。
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