稲垣篤子著 『1坪の奇跡』40年以上行列がとぎれない吉祥寺「小ざさ」味と仕事 読んだその後

読書

美しい紫の一瞬の輝きから小豆の声を聞き、かま場を流れる空気の変化を感じ、炭が発する熱の力を感じる

2023年年末から読み始めた「1坪の奇跡」。
ブックオフでいつも行く棚へ直行し、ちょうど自分が商品開発を考えていたため目に留まり、迷わず購入。

【学びがあったところ】

・著者の父からの教え
「何かあった時には、自分でしてあげられる範囲のことをしなさい。でも、度を越してはいけない」•••お金をあげたりということはできないけれど、できるだけその人の助けになるようなことをしてあげる。


「人間の心理状態をちゃんとつかめ」•••店の中を一段低くしておく方が、心理的に入っていきやすい。


「あまり箱をぴちっと整理整頓しておくとお客様が寄りにくいから、どこかをちょっとずらしておくほうがいい」•••ちょっと隙のある人の方が親しみを感じやすいもの。

【自分が感じたこと】

「素材をいいものに」•••安いものに変えたり、作っているときにまあいっかとなってしまうと、結局お客様が離れていく。
「粒の大きな砂糖を使うことで、まろやかな味になる、丸みのある味になる・氷砂糖はゆっくりまろやかに甘味がくる。こういう砂糖を使えば上品な味が出る」•••ということはこれから作る商品も砂糖を使うことがあるため、応用ができそう。

たった1坪のお店で年商3億。品数は羊羹(1本580円)ともなか(1個54円)の2品だけ!
つい1個あたりの平均価格を計算し、年間売上個数を計算してしまう。
単価の低いもので何億も売り上げられるはずがないと思い、単価の高いものを作って販売しようと考えていたため、目から鱗が出た。


1坪の奇跡―40年以上行列がとぎれない 吉祥寺「小ざさ」味と仕事

後日談

2025年1月、吉祥寺の小ざさに訪れる機会があり、羊羹の引換券をもらうために早朝から向かった

日曜日にも関わらずまだ3名しかいなかったので、ラッキーと思いつつ列に並ぶ

8時15分より引換券の配布が始まり、複写式の引換券を持って購入数の確認に来られた一人の女性が、本のカバーにある稲垣さんの写真にどことなく似ており、もしかしたら娘さんいや、お孫さん?に引き継がれたのかな、などと想像しつつ引換券を受け取る

引換券をもらった後、工場で羊羹を練っている姿を想像しながらお店の周りをちょっとだけ見て回り
※店舗と工場は別にあるようです

開店時間の10時にあわせて再度来店・購入し、帰宅

一本手に持った感想は
思ってたよりもずっしり重い。
断面はみっちりしてて綺麗な紫色

食感は少し硬めで、口から鼻に抜ける香りがほんのり小豆

砂糖の味がくどくなく後味さっぱり

緑茶にもブラックコーヒーにも合う

前に並んでいた人の流れから3本も購入してしまったが、賞味期限が購入日からちょうど5ヶ月もあるので今後も味わえる楽しみを残しつつ、次は『最中』も食べてみたい

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