鴨頭嘉人著 『究極の読書法』 

読書

Kindle Unlimitedで気になった「35歳になったらマクドナルドでバイトしろ!」を読んでからの、近しい本を検索したら、「人生で大切なことはみんなマクドナルドで教わった」に行き着き、鴨頭さんという方に興味が湧きました。

熱い人なんだろうなと思うような語り口ですが、でも涙もろい鴨さんの一面も見られます。

この本で語っている読書法は購入法・速読法・保管法の3部構成になっています

【購入法】

ネット社会だからこそ膨大な情報の中から正しい情報が手に入らない。判断軸を作る土台を読書で養う。読書をしないと間違った情報に踊らされます

本を多読する事で判断基準が明確になる。自分の中に軸が生まれ、これが生活全てに直結します

鴨さんは読んでいない本を30冊手元に置いておきなさいと言ってます
それはなぜなのか?
ネガティブな要素を含んでいる積読ですが、「本は隙間時間にインプットできる」という大きな強みがあるツールだから。本はいつでもどこでも読める、もっと言えばまとまった時間が取れなくても学べる。隙間時間はいくらでもある。その時間に本を読むには、未読の本をたくさん積んでいないとダメ!

じゃあどんな本を積読すれば良いのか?

1.自分が掘り下げたいコア分野に関する本を、常に10冊積む!
鴨さんは講演家なので最新情報を入手するためにスピーチに関する本も置いてるそうです

2.新しく取り入れたい分野を10冊積む!
今自分が興味を持っている分野の本を積む。その関連の本を10冊積まないと理解することはできません

3.まったく知らない分野を10冊積め!
極端に言うと、興味がない分野の本を読む

自分が常に追求しているコア分野は自分の領域なので、いくら本を読んだとしても、ある一定のところから先にすすめなくなるんです

だから、専門領域とは無関係の分野の本から自分に必要な情報を抜き取ると思って読む。
そうすると自分の専門分野に対する所見がより深まります

それでも30冊は多いのでは?と思うかもしれませんが、それは今まで本を読むスピードが遅かったからなんです

次で紹介する速読法を身につけると、30冊が妥当だということが分かります


究極の読書法~購入法・読書法・保存法の完成版

【速読法】

今後は、なんとなく本を読まず、目的を持って読もう

本を読む前に、何を読むかに意識を集中させ目的を明確にする

本を読みはじめたら、何を読まないかを意識しながら必要な情報だけを収集する

神田昌典さんの著書「非常識な成功法則」によれば、著者が読者に本当に伝えたいコアメッセージは、文中の4〜11%とのこと

自分の人生を変えてくれたのは、その本の中の一部分ではないか。もっと言えば1行ほどのフレーズでなないか。その1冊の1行に出会うために、私たちは本を読む

人生の指針となるようなたった1行を見つけるために、たくさん本を買ってたくさん読み飛ばして欲しい

これが鴨さんの提唱するビジネス読書法の中核です


それでも、鴨さんが全部読んでしまった本
・原田マハさん「本日は、お日柄もよく」(徳間書店)スピーチに関する本で物語調で内容も濃く、一文一文隈なく読まされてしまった

・岸見一郎さん・古賀史健さん「嫌われる勇気」物語調で全文がセリフで展開されていて読みやすい

・島田紳助さん「ご飯を大盛りにするオバチャンの店は必ず繁盛するー絶対に失敗しないビジネス経営哲学」(幻冬舎)内容が素晴らしく、諦めて最初から最後まで読んだようです


本を読むときには、目的を絞り込んで読むようにしよう

例えば、名言・格言をゲットすると決めたなら、文中の太字かカギカッコのついた箇所だけでOK

データをピックアップしようと決めたら、グラフや図が出ているページの周辺だけ読めばOK

この目的がしっかりしていないと、4〜11%は見えてきません

鴨さんがコアメッセージを見つけたら、マーカーを引くということを昔からやっていたら、ある法則に気付いたそうです

それは、ビジネス書の場合、コアメッセージは本の前半部分に載っているということ

後半部分にコアメッセージを載せると、読み手が最後まで読んでくれないことにはコアメッセージにたどり着けないので、途中で「この本は読む価値がない」という烙印を押されてしまうからです

マーカーを引きながら本を読み進め、途中でマーカーを引くところがなかったら、本を読むのをやめよう
この読み方を意識していると、どんどん本を読むスピードが上がってくる、最初のうちは2倍くらいだけど、3倍、5倍、10倍とだんだん速くなっていきます


これからは「スキップ・スキャン・マーキング」を意識して本を読もう

スキップとは本を読まないこと。目的を絞り込み、読まない部分を決めて本を読み進めよう

スキャンとはコアメッセージを拾い出すこと。絞り込んだ目的に沿って、必要なメッセージを浮き上がらせよう

マーキングとは、コアメッセージに印をつけること。本を読み返したときにコアメッセージだけが目に飛び込んでくる状態を作り出そう


本を読む速さとは「脳が文章を認識するスピード」のこと。文字から意味を認識するスピードと、目が文字を追いかけるスピードと、どちらか遅いほうが、文章を読むスピードになる。

脳の処理速度を自然に上げる方法が「速聴」です

どうやるのか?
いつもと違う音域を速いスピードで聞くことで脳が自然に活性化されます

トレーニングの音源とやり方は本の中にURLが書いてありましたので、ぜひ本を買って聞いてみてください


【保管法】

とても変わったやり方で、マーカーを引いたページを切り取り、クリアファイル、ポストイット、ホッチキス、ダブルクリップを使ってファイリングして保管します

そこでマーキングされていない残ったページは捨ててしまう

ですが、手元に残ったページは自分の財産になります

捨ててしまうなんてもったいないと思うかもしれませんが、今の自分が取り入れたいものを取り入れるだけで十分に本を読む価値は見出せます

著者の言いたいことをそのまま受け取ることが、自分のビジネスにおける正解とは限らないのです
自分にとって、今必要なメッセージをその本の中から受けとれば十分なんです

鴨さんにとって「切れない本」と「切らないと決めてる本」とは?

倫理法人会と論語の本
「万人幸福の栞」、「純粋倫理原論
レベルが高すぎて1回読んだだけでは理解ができず、頭に入ってこないこの本は切らずにとっておいて何回も読んでいるようです

そして、特別本として大切に保管しながら、読み返す度に自分が理解できるレベルにまで成長しているかを確認しています

ビジネス読書法の効果

ビジネス書を読んで感動する必要はないし、全部を理解する必要もないんです
自分の必要なとこだけ理解すればいいんです

ビジネス速読を習得すると、習得前に比べて3倍以上早く本を読めるようになります

一般的なビジネス書であれば2時間半かかっていたところ、約50分で読むことができるようになります

世の中に価値を提供するために作られたビジネス書を参考にすることが、ビジネスで成功する近道となっています


鴨さんが自身の有料の講演会を録画したものを無料視聴であるYouTubeに動画を投稿し始めた理由は?

1,000冊以上もの本を読み漁って見つけた珠玉の一冊と呼ばれるこの本に出会ったことがきっかけなんです

グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ」(日経BP)

このバンドはアメリカのロックバンドで他よりも無名ではあるけど、ライブの利益率が高いことで知られています

グレイトフル・デッドは一般的なバンドと違って、ライブの録音を推奨していて、テーパーと呼ばれるライブを録音するファンのために高い音質で録音できるように専用の場所を提供していたんです

この珠玉の一冊に出会うことで、全部出せばいいんだと気づき、有料セミナーをYouTubeで無料公開することになりました

こうすることでYoutubeの登録者数も増え、再生回数も上がり、講演やセミナーの依頼はYoutube経由が全体のほぼ100%を占めていると言っています


本書内の紹介本、
竹内均氏「自分を生かす選択」(三笠書房)の中で読書をする魅力について描かれています

読書とは時間を買うことと同じ効果が得られるもの
時間の価値を高めるものは読書であると明言しています

人生で最も大切な資産は「時間」、2番目は「お金」です

読書によって時間を買うことと同じ効果を手に入れられます
読書によって手に入れた情報でビジネスをやれば、自然とお金も手に入れることができます

鴨さんも
たくさん本を読もう
たくさんの本と出会おう
たくさんの本によって人生を変えよう

と言っています

私もこの本を読んで以来、他の様々な本を読むことでこの言葉の意味を実感し始め、

まだまだ時間を買う、お金を自分で稼ぐ、につながってはいませんが

本を読むことの面白さには気づかされ

本を読むことをやめられなくなりました


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