同僚の親戚がKindle本を出したと聞いて読んでみたくなりました。
27ページという短さに惹かれ、350円の気軽さで購入しました。
表紙に描かれてある鳥やタイトルにある「The Man Who Repeats Death」の意味を考えず前情報なしで読み始めました。

読み始めたら背筋がゾクゾクする感覚。
ホラーだ。
情景が鮮明に頭の中に浮かび上がります。
これはフィクション?いや、ノンフィクション?
そう思わせられるくらい鮮明です。
6つからなる章は年長時代〜28歳の間、主人公の各成長段階で体験したことが書かれています。
主人公は年長時代に「死」を見た事から死の体験を繰り返すことになってしまいます。
28歳で病に冒され朽ちる。そしてまた年長時代のあの場面に戻る。
それがタイトルに有る「輪廻」です。
各章には「鳥」が出てきておりその鳥の正体を見つけることができれば真実がわかります。
1回読みましたがわたしは鳥の正体を掴むことができませんでした。
作中に出てきた「あの男」とは。
「鳥を探して」とは。
そして最終章「銀色の鳥を打ってくれ」とは。
感の良い方ならわかるのかもしれませんが、わたしは真実を掴めませんでした。
わたしの好きな映画「オール・ユー・ニード・イズ・キル」のストーリーに似た感じです。
この映画はゲームの中のように、自分が死んだらリセットされてまた最初から始める。これを何度も繰り返してどうやっていったら自分自身が成長し大ボスを倒せるのか。そんな映画です。
『輪廻トリガー』を読み終わってみてよくよく表紙を見返してみると、銀色の鳥と赤色の鳥が描かれていることに気がつきました。
赤色の鳥の意味はなんとなく理解できました。でも「鳥」である理由はわかりません。
2回目読み直し、若干理解が深まりましたが、鳥の正体はやっぱりわからない。
もどかしい。
作中に出てきた宮沢賢治の「よだかの星」を読んでみれば何かわかるでしょうか。
よだかの星にも鳥がでてきたとあります。
わたしの中でこの本の真実は見つかっていません。
読み終わっても、もやもやしています。
もし真実を見つけた方いたら、教えてください。
続編はないですが、終始ゾクッとしたこの本を書かれた白木さんに興味を持ちました。
次作楽しみにしています。

輪廻トリガー (黒友レーベル)
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